ストイックでくせになる閉塞感
Tetsuo Tsuri!?によるChain Reactionから12"で99年リリースの「Isthmus #Fast」と「Isolated Dot」、00年のリリースの「See Off」の3枚からコンパイルしたCD。
この何とも言えない閉塞感…
胸が締め付けられるような音っていうか、拡がりを感じさせないというか、聴いていくうちに、息苦しくなる感じがたまらない。
頭からビニル袋をかぶってもごもご言ってもがいてる感じの不自由さが妙な快感を誘い、くせになる。
Chain Reactionの中でも割と控えめでストイックな音使いで、どちらかというと「SND」とかのクリック系の人たちに近い感じ。
本CDには1曲目の前に3曲のシークレットトラックがあり、1曲目から逆送りすることでアクセスできる。
「Chain Reaction」はMark ErnestusとMoritz Von Oswaldによる「Basic Channel」のサブレーベルで95年よりスタート。現在までに35枚の12"と11枚のCDをリリースしている。
短期間の活動の間にシーンに多大な決定打を与えた「Basic Channel」直系のディープな音を多くの多彩なアーティスト達が引き継ぎ、かつ発展させてきたその功績は本家共々大きく、現在においても多くのアーティストにその影響を見ることができる。
リリースされたCDのうち6番目のCRD-06までは特徴的な錫製の缶ケースに入れられ、所有欲をより一層かりたたれるデザインとなっている。CRD-07よりCRD-11まではグレーのモノクロームな渋いデジパック仕様となっている。
CD
CRD-01 Porter Ricks/Biokinetics(1996)
CRD-02 Vainqueur/Elevations(1997)
CRD-03 Various Artists/Decay Product(1997)
CRD-04 Monolake/Hongkong(1997)
CRD-05 Substance Session/Elements(1998)
CRD-06 Various/... Compiled(1998)
CRD-07 Fluxion/Vibrant Forms(1999)
CRD-08 Hallucinator/Landlocked(1999)
CRD-09 Vladislav Delay/Multila(2000)
CRD-10 Matrix/Various Films(2000)
CRD-11 Fluxion/Vibrant Forms II(2000)
Posted at 2013-08-02