インダストリアルでダークな実験色濃厚なサウンド
96年にAnna PivaとEdward Georgeによってロンドンで結成された2人組。
Chain Reactionで98年から99年にかけてリリースされた3枚の12"からの全曲に3曲を追加したもの。
他のリリースと比べるとかなりいろいろな要素が入っていて、諧謔的だったり、呪術的だったり、シネマチックですらあったり、実験的だったり、とにかくヴァリエーション豊か。しかも大好物のインダストリアルでダークな感触もあったり。
#7や#8だけ聴くと、えっ?と思うくらい「らしく」なかったりもして。
#9〜#12なんかビート無しで、普通にエクスペリメンタルかつインダストリアル色濃厚。
大きく分けると、前半は必殺のChain Reactionミニマル・ダブサウンド、後半は直後の12"リリース「Frontier」「Morpheus」にもつながるインダストリアルでダークな実験色濃厚なサウンドという2部構成。特に後半は現在にも直結するインダストリアルサウンド。
さすが、このレーベルは懐が深い…。
「Chain Reaction」はMark ErnestusとMoritz Von Oswaldによる「Basic Channel」のサブレーベルで95年よりスタート。現在までに35枚の12"と11枚のCDをリリースしている。
短期間の活動の間にシーンに多大な決定打を与えた「Basic Channel」直系のディープな音を多くの多彩なアーティスト達が引き継ぎ、かつ発展させてきたその功績は本家共々大きく、現在においても多くのアーティストにその影響を見ることができる。
リリースされたCDのうち6番目のCRD-06までは特徴的な錫製の缶ケースに入れられ、所有欲をより一層かりたたれるデザインとなっている。CRD-07よりCRD-11まではグレーのモノクロームな渋いデジパック仕様となっている。
CD
CRD-01 Porter Ricks/Biokinetics(1996)
CRD-02 Vainqueur/Elevations(1997)
CRD-03 Various Artists/Decay Product(1997)
CRD-04 Monolake/Hongkong(1997)
CRD-05 Substance Session/Elements(1998)
CRD-06 Various/... Compiled(1998)
CRD-07 Fluxion/Vibrant Forms(1999)
CRD-08 Hallucinator/Landlocked(1999)
CRD-09 Vladislav Delay/Multila(2000)
CRD-10 Matrix/Various Films(2000)
CRD-11 Fluxion/Vibrant Forms II(2000)
Posted at 2013-08-01