天才達が織りなすスピリチャルな冒険
The OrbのAlex PatersonとThomas Fehlmann、Kris Weston、そしてKing CrimsonのRobert Frippらのユニット。
1994年に発売された現在のところ唯一のアルバム。
Robert Fripp・Thomas Fehlmann・Kris Weston・Duncan Robert Alex Paterson(Alex Patersonの本名、あるいはDr.Alex Paterson)のそれぞれの頭文字をとって「FFWD」。
Robert Frippはひと頃テクノ系ミュージシャンとの交流、コラボが盛んで、この作品もその頃のものです。
Robert Frippがどういう風に参加しているのかはよく分かりませんが、憧れのFrippを前にOrbの面々がすごくまじめな音作りをしたような妄想をしてしまうほど、お遊びなしのしっかりした作り。
音的には「POMME FRITZ」に通じるものがあるのではないでしょうか。
普段のOrbのバレアリックなクラブ系サウンドとは違った壮大で緩やかな世界観を感じる出来で、言われないとOrbと気づきません。
馬の蹄の音や人の声、太鼓の音などが鳴り響き、ジャケットの絵のように、どこか古い世界のスピリチャルな冒険を描いたような…神秘的で異世界を巡る不思議な旅の音楽…
それにしてもいいジャケットです。
プログレよりなアンビエントっていう感じで、いろんな音が入ってて聴いていて飽きないのですが、それでも十分チルアウトできるという、聴いても良し、BGMにしても良し、どちらにも使える優れた一枚。
廃盤で数が少なく、手に入れるのが難しいようなので、ぜひとも再発して欲しい。
Posted at 2012-08-23