シリアスな世界に引き込まれる
ノルウェーのアンビエントミュージシャンBiosphereが音楽を担当した1997年に製作されたノルウェーの映画「インソムニア」のサウンドトラック。インソムニアとは不眠症のこと。
24時間日照の白夜のノルウェーの街で、スウェーデン人の殺人捜査官がある特殊な事件を担当することになった刑事が睡眠不足の中、恐ろしいミスを犯し、そのことが追いかけていた殺人犯にバレてしまう。
といった内容のサスペンス映画で2002年にアメリカでもリメイクされています。
映画は見たことがないので内容はわからないですが、このサントラを聴く限り、陰鬱で精神的に追い詰められていくようなシリアスな内容であることは容易に想像でき、ノルウェーで繰り広げられるサスペンスストーリーとBiosphereの作る極北のサウンドが見事にマッチしているのだろうと思います。
サントラなので短めの曲が17曲で50分とコンパクトな作品ですが、それぞれにBiosphereのエッセンスがいかんなく発揮されていて、Biosphereを知らない人でも聞きやすい内容ではないかと思います。
アンビエントミュージックと映画(映像)は相性がとてもいいと常々思っているのですが、この作品はアンビエント作家によるサントラの成功例であると思います。
2007年にBeatservice Recordsよりジャケットアートを変えてリイシューされています。
陰鬱になりたい時にオススメ?です。
Posted at 2022-03-15