クールだけど暖かみのある音空間
NovisadことKristian Peters(1980年生まれ)によるtomlabよりリリースのセカンド。
最初ジャケットを見たときはいかにもテクノっぽいチープなデザインに見えたが、実際に手に取ってみると、デジパック仕様になっているジャケットに使われている紙の質感と描かれたイラストが程よくマッチして逆にすごくオシャレ。
お気に入りの一枚となってしまった。
草原のような場所で両手を広げてバランスを取っているようなポーズの少女が、何とも言えず純朴で、のびのびとした印象。
音の方はジャケからしてかわいらしいトイトロニカをイメージしがちだが、逆にとてもクールで繊細なアンビエント。
加工されたギターの音等を使用したミニマルなリフレインに、やわらかく、ノイズ混じりの繊細なレイヤーが被さる構成で、リズムのない広漠で静謐な曲が13パターン。
ノイジーだがそれほどエクスペリメンタルでもなく、むしろジャケットと同じく、素朴であたたかみを感じる音だ。
1曲1曲が割と短めでコンパクトなので飽きることはないし、アンビエントとしても安心してずっとかけていられる優秀盤。
Posted at 2012-10-04