繊細で有機的な音の美しい試行錯誤
このアルバムは背景で聴くというよりもついちゃんと聴いてしまう「聴くための音楽」だ。
だからいつも、きちっとスピーカに対峙してしまう。
ミニマルに繰り返されるフレーズはそのひとつひとつが美しく、甘く、切ない。
グリッチといえども感触はクールでなくあたたかくやさしい。
繰り返され、織り交ぜられ、ドラマチックに様々に変化していく音楽は、決して無理がなく、前衛的なトゲトゲしさもなく、歌心に溢れている。
だから聴かずにはいられない。ながら聴きなど当然できない。
3曲目の切ない調べがたまらない。
すばらしい音楽の素養があれば制作手段がPC化しようが、できる音楽の素晴らしさは何ら変わらないということ。
Posted at 2012-08-24